内田百閒先生と過ごす週末を

8.23.2016

作家を旅する

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8月27日、川口市国登録有形文化財・旧田中家住宅の日本間で開催する『こども朗読者 in KAWAGUCHI2016』
次の日の28日日曜日。阿佐ヶ谷の秘密会場(※)にて開催する『怪しい読書会』。

どちらも中心となる作家は、『内田百閒』さんです。

内田百閒
内田百閒とは、1889年(明治22年)-1971年(昭和46年)を生きた、夏目漱石門下の小説家であり随筆家。飄々としたユーモアと、人間の本質をさらけ出す恐怖が持ち味の、稀代の名文家です。

ついでに、借金を「錬金術」といってはばからない無垢な精神の持ち主です。

鉄道が好きでお酒が好きで、頑固で遊び心に溢れる百閒先生。
沢山の資料を見てきましたが、笑顔の写真についぞお目にかかったことがありません。どれも、むっつりとしたがま大将みたいなお顔ばかり。彼の作品や記録から垣間見えるユーモア溢れる発想力を思えば、どうしたって満面の笑みをどこかに期待したくなるものです。そんなむっつりさんの先生ですが、やっぱりその奥には温かい魅力と人懐こい魔力がひそんでいたようであり、彼は、沢山の友人、沢山の教え子に囲まれ生涯をすごしました。

黒澤明監督「まあだだよ」 では、内田百閒とその門下生との親交がひょうひょうと描かれています。

黒澤明「まあだだよ」
タイトルの「まあだだよ」という言葉は、門下生らによって実際に開かれていた「摩阿陀会」という酒宴での合言葉。
百閒先生の健康長寿を祝い願う会で、なかなか死にそうにない先生に「まあだかい?」と訊ね、先生が「まあだだよ!」と応えるという。
もう、その時点で映画のネタじみています。

映画「まあだだよ」
1993年公開
監督・脚本 黒澤明
出演 松村達雄 香川京子 所ジョージ


小説から随筆まで、さっと読める短いものも多いので、是非一度その人柄に触れてみてください。
こども朗読者 in KAWAGUCHI2016の題材である「件」はもちろんのこと、次の日の『怪しい読書会』で朗読する「冥途」、その他「サラサーテの盤」「阿房列車」などお勧めです!

■こども朗読者 in KAWAGUCHI
□FBイベントページ
 https://www.facebook.com/events/944303639011801/
□朗読者 in KAWAGUCHI 公式サイト
 http://www.art-kouba.com/roudokusha/kodomo2016.html

■怪しい読書会 
□FBイベントページ
 https://www.facebook.com/events/325956244411112/
□ブログイベント詳細ページ
 https://roudokusha.blogspot.jp/2016/08/blog-post.html